私立小学校には独自の文化、ルールがあり、「児童名簿」にもそれが色濃く反映されています。ここでは、手書き・エクセル・システムそれぞれの児童名簿の書き方について、メリット・デメリットをご紹介。
また、校務改善のスペシャリストであるウェルダンシステム株式会社の柏野顧問に、児童名簿のお悩みと改善策について伺ってみました。
氏名・住所・保護者などの基本的な学籍情報を手書きで記入。そのうえで、顔写真を各家庭に用意してもらい、それを名簿用紙に張り付けて名前と写真がズレてないか確認作業をします。これをクラス替えごとに更新していきます。
入試が終わり、新入生が入ってくる段階で事務の方からエクセルのデータを共有してもらい、それを加工しています。通学経路ごとの名簿、地域ごとの名簿と求められる名簿が状況によって変わるので、そのときの用途に合わせて先生個人でカスタムしています。
事務と教務で共通のシステムで一括管理しています。入試が終わった段階で学籍情報は名簿に反映済みで、あとは顔写真もデータをアップロードすればOK。名簿を通学路ごとにカスタムしたい場合もボタンひとつで抽出できます。
「氏名・住所・保護者などの基本的な学籍情報を記入。そのうえで、顔写真を各家庭に用意してもらい、それを名簿用紙に張り付けて名前と写真がズレてないか確認作業をします。これをクラス替えごとに更新していきます。」
そんな児童名簿を手書きしている「手書きさん」のメリット・デメリットをまとめました。
一人ひとりの情報を手作業で書き込むので、生徒の顔と名前が覚えやすいです。毎回、文字で書き起こしながら生徒の情報をインプットしている先生も多いのではないでしょうか。
作業は各先生に任されているので、基本的に書きたいときにいつでも書くことができます。
1クラス分を一人で作成するとなると、とにかく時間がかかります。特に、写真を貼る作業は失敗が許されないので、何度も確認したうえで慎重に行います。
事務で管理している学籍情報とのズレがないかも確認する必要があり、これもかなりの手間です。通学路別・健康に関する情報別など、目的ごとの名簿を作成する場合は組み替えなければならず、作業的な負担とともに、心理的なストレスも大きいです…。
「入試が終わり、新入生が入ってくる段階で事務の方からエクセルのデータを共有してもらい、それを加工しています。通学経路ごとの名簿、地域ごとの名簿と求められる名簿が状況によって変わるので、そのときに合わせて先生個人でカスタムしています」
そんな児童名簿をエクセルで作成している「エクセルさん」のメリット・デメリットをまとめました。
エクセルは普段から使っているので作業自体は手書きよりも楽です。写真もデータを取り込めばいいし、転入生やクラス替え時も抽出して組み替えればいいだけです。名簿を種類ごとにカスタマイズする場合も、基本的に転記するだけなので助かります。住所変更など細かな修正なら、短時間で対応することができます。
マスタデータは事務が管理しています。ですが、教務で把握している情報と事務の情報とでズレるときがあり、同期をとるのに手間がかかります。
学籍情報を常に最新にしておくのは実は大変な作業です。エクセルでもデータの転記自体は必要になるため、必ず確認作業が発生します。この転記のときにミスが起こるので、油断はできません。
こういった作業が年度更新の度に発生します。学年ごとにファイルを複製したり、新入生分を追記したりと、正直、気が滅入りそうです。
「事務と教務で共通のシステムを導入しています。なので入試が終わった段階で学籍情報は名簿に反映済みで、あとは顔写真もデータをアップロードすればOK。名簿を通学路ごとにカスタムしたい場合もボタンひとつで抽出できます」
そんな児童名簿をシステムで作成している「システムさん」のメリット・デメリットをまとめました。
事務と教務で児童の情報を一元管理しているので、同期の手間がなく、常に最新のデータを確認することができます。また、設定次第でさまざまな情報を引き出すことが可能です。作成したい名簿がそのときにすぐ作成できるのも助かりますね。クラス替えや年度更新でも児童のカルテが引き継がれるので、一から作る直す必要がありません。情報を小・中・高校にわたって管理できる点も便利です。
作業上のデメリットは特に思いあたりません。ただ、導入費用や保守費用はそれなりにかかるので、コスト面がネックになるかもしれません。また、PCが苦手な先生でも使いこなせますが、導入当初は研修やサポートが必要になるかもしれません。
ここまで触れたように手書き、エクセル、システムでそれぞれ良い点、悪い点がありますが、今後の私立校小学校の児童名簿はどのように管理していくべきなのか、100校を超える私立校の校務を改善してきたウェルダンシステム株式会社の柏野顧問に意見を伺いました。
100校を超える私立校に校務システムを導入してきた実績を誇り、校務改善を知り尽くしたスペシャリスト。元教員のエンジニアも在籍し、現場目線での提案を心掛ける。私立小学校に特化した校務システムの「スクールマスターZeus」は暁星小学校、白百合学園小学校などに導入されている。
児童名簿は、住所や連絡先、家族構成などの個人情報が記載された大事な文書です。手書きやエクセルではかなりの作業負担が発生しますが、扱う情報がとてもデリケートなため、管理する先生方には心理的な負担がのしかかっています。
とりわけ、児童名簿を作成する年度末は、年度末の処理作業と新学期の準備が重なる、とても忙しい時期。そのタイミングで1クラスの30~40人分の個人情報を記入し、しかもミスなく作業するのはとても大変です。当然ながら時間がかかるため、「春休み返上で作業している」という先生もいらっしゃいました。
こうした児童名簿の課題を解消するなら、やはりシステム導入がおすすめです。システムであれば、同じ情報を何度も手書きする必要がありませんし、転記に伴う確認作業も不要です。事務と教務でデータを一元管理しているので、わざわざ同期をとる必要もありません。
児童名簿は、通学路別ごとの目的や用途ごとに名簿を求められることもあり、手書きやエクセルの場合、改めて情報を整理しなおす必要がありました。我々が提供している「スクールマスターZeus」ならボタンひとつで目的にあった抽出が可能です。
小学校入試にも対応しているため、早い段階から生徒情報を管理できます。教員経験のあるシステムエンジニアが、現場の声を踏まえてシステムを構築しており、導入して頂いた小学校様からは「春休みが取れるようになった」「精神的な負担から開放された」といった声を多数頂いております。
「スクールマスターZeus」は私立小学校に特化した校務支援システムです。多くの私立小学校様に導入して頂いていますが、その中でも「指児童のカルテ作りや名簿作成が簡単になった」という声を頂いた白百合学園小学校様のコメントをご紹介します。
引用元:ウェルダンシステム株式会社
(https://welldone.co.jp/contents/voice/voice18.html)
児童の在籍人数が多く、専科教諭による授業が多い同校にとって、丁寧で細やかな教育活動を行うためには、児童の顔写真が一覧となった名簿の担う役割は大きい。教員たちは18クラス分(1クラス40名)の名簿を手作業で作っていた。
顔写真は児童の各家庭に用意してもらい、教員たちはそれらを集め、用紙に貼りつけて印刷する。同じ名字の児童がいれば、間違えがないように注意を払う。その他にも様々な名簿を目的別に作成し、児童たちの通学経路に基づく方面別の班名簿、健康に関しては別の名簿を使っていた。しかも、クラス替えになれば、また新しく作成する必要があった。
そうした状況の中で、「校務支援システム」の存在を知る。展示していたのはウェルダンシステム株式会社(東京都中野区)。同社はデータを一元管理する校務支援システム「スクールマスター」を開発・販売する学校向け専門のシステム開発業者だ。
実際にシステムを使った教員からは「分かりやすい」、「親しみが湧く」といった感想が聞かれた。
一元管理された情報からは設定次第でさまざまな情報を引き出すことができる。登下校の方面別といった名簿もシステムから抽出できるようになった。
児童のカルテ作りの工程はシンプルになった。教員が児童の写真を撮り、校務支援システムに画像データを取り込む。各家庭も写真を用意する必要がなくなり負担が減った。
※引用元:ウェルダンシステム株式会社
(https://welldone.co.jp/contents/voice/voice18.html)
簡単な操作で、通知表、要録、学校日誌、週案、さまざまな名簿等の事務作業を効率化してくれるシステムです。既存のシステムでは難しかった、私立小学校の独自の文化やルールに柔軟に対応し、PCが苦手な先生でも使いやすい操作性も魅力。「スクール マスター zeus」の詳しい特徴や導入事例は、公式HPをご確認ください。