職員室は、IT化が進んでいない分野のひとつです。教師の長時間労働が問題となっていますが、その原因には、膨大なアナログ作業があります。児童・生徒の欠席連絡を電話で受けたり、個人用のメールアドレスがないために紙で印刷した文書を共有したりなど、デジタル化はとても遅れているのが現状です。そこで、文部科学省では、公立小中学校教員の働き方改革を進めるために、職員室のIT化に乗り出しました。全国で仕様を統一した「校務支援システム」を導入します。このシステムは、子どもの欠席連絡や成績管理などが可能。教員の手元のパソコンで学校業務を一元的に扱えます。子どもの転校の際は、データをスムーズに引き継げるのがメリットです。しかし、すでに自治体ごとに独自で使っているシステムがあるため、それらと連動できるのかなど、課題は少なくありません。
文部科学省の16年度調査では、公立の小学校教員の約3割、中学校教員の約6割が月80時間以上の残業をしているという結果が出ていました。月80時間以上の残業というのは、過労死ラインとされています。こうした状況の改善のために、全国の7割の自治体では、出席履歴や健康状態、学習状況などを管理する「統合型校務支援システム」を導入していたものの、職員室の端末からしかアクセスできないといった課題もありました。また、学校や自治体ごとにシステムの仕様が異なるため、互換性が低く、引継ぎに困難が生じていました。
新しいクラウドシステムによって、全国でのシステム構築を目指します。職員室の端末に限らず、教員用の手持ちパソコンからのアクセスもできるようになる他、児童・生徒の家庭のパソコンからも欠席連絡が受けられるようになります。
過労死ラインを超える残業があり、激務のイメージが定着しているため、新卒学生の中でも教員志望は減少しています。学校業務を効率化させ、業務負担を削減することは、早急に解決すべき課題です。システム導入と同時に、教員のITスキル向上にも取り組む必要があるでしょう。このサイトでは、職員室課題解決のために、校務改善のスペシャリストの話をまとめています。ぜひご覧ください。
簡単な操作で、通知表、要録、学校日誌、週案、さまざまな名簿等の事務作業を効率化してくれるシステムです。既存のシステムでは難しかった、私立小学校の独自の文化やルールに柔軟に対応し、PCが苦手な先生でも使いやすい操作性も魅力。「スクール マスター zeus」の詳しい特徴や導入事例は、公式HPをご確認ください。